こんにちは!ほけきよです。
前回に引き続き、人気ノーベル賞受賞者ランキングです!今回は医学・生理学賞。この賞、日本の得意領域なんです。
素晴らしいですね!
医学分野などは、発見した人は知らなくても、発見している事自体は広く知られていることも多いかもしれません。それでは見てみましょう!
- コレが10傑だ!(2016年10月10日現在)
- 1. Yoshinori Ohsumi 『オートファジーの仕組みの解明(2016年)』
- 2. Sir Alexander Fleming 『ペニシリンの発見(1945年)』
- 3. Youyou Tu 『マラリアに対する新たな治療法に関する発見(2016年)』
- 4. Ivan Pavlov 『消化生理に関する研究(1904年)』
- 5. James Watson 『核酸の分子構造および生体における情報伝達に対するその意義の発見(1962年)』
- 6,7. William C. Campbell, Satoshi Ōmura 『線虫の寄生によって引き起こされる感染症に対する新たな治療法に関する発見(2015年)』
- 8. Robert Koch 『結核に関する研究と発見(1905年)』
- 9. Severo Ochoa 『リボ核酸およびデオキシリボ核酸の生合成機構の発見(1959年)』
- 10. Karl Landsteiner 『人間の血液型の発見(1930年)』
- まとめ
- 関連書籍
- 関連記事
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コレが10傑だ!(2016年10月10日現在)
1. Yoshinori Ohsumi 『オートファジーの仕組みの解明(2016年)』
今年のノーベル生理学・医学賞受賞の大隅良典さんです。オートファジーという細胞の自食作用に関する研究によりノーベル生理学・医学賞を受賞しました。私達の体は、オートファジーという仕組みによってタンパク質を分解し、必要なものに作り替えています。コレによって、食事を取らなくても生きていけるのです。
オートファジーは、アルツハイマーやパーキンソン病、ガンや糖尿病など、様々な病気との関係性が指摘され始めていて、研究はどんどん進んでいます。
2. Sir Alexander Fleming 『ペニシリンの発見(1945年)』
カビから世界初の抗生物質を"偶然"発見したという話は、多くの人が聞いたことがあるでしょう。その抗生物質のペニシリンを発見したのがこのフレミングです。ノーベル賞受賞者がよくインタビューで使う 「セレンディピティ」という言葉。この有名な一例としてペニシリンの発見が挙げられます。
失敗と思われることでも、それを貪欲に研究に活かす姿勢が、このような成功につながるのですね。
3. Youyou Tu 『マラリアに対する新たな治療法に関する発見(2016年)』
2015年のノーベル生理学・医学賞受賞者です。 抗マラリア薬であるアルテミシニンとジヒドロアルテミシニンの発見が認められ、受賞しました。 中国で教育を受け、研究を続けた研究者としては初のノーベル賞受賞となりました。
4. Ivan Pavlov 『消化生理に関する研究(1904年)』
いわゆるパブロフのイヌという実験を行ったことで有名だと思います。イヌにベルを鳴らしてから餌を与え続けていると、ベルを鳴らすだけでイヌは餌を連想してよだれを垂らすようになるという実験です。
この生理現象の発見は、行動療法などに現在でも利用されています。
5. James Watson 『核酸の分子構造および生体における情報伝達に対するその意義の発見(1962年)』
難しく書いていますが、要はDNAが二重らせん構造であることを発見した人物です。ワトソン・クリックはNature誌にこの論文を出した時、わずか2ページだけ書いて投稿しました。世界最短の学術論文と言われています。*1
2ページの論文で世界を変える。カッコイイですね…!
6,7. William C. Campbell, Satoshi Ōmura 『線虫の寄生によって引き起こされる感染症に対する新たな治療法に関する発見(2015年)』
昨年のノーベル生理学・医学賞です。大村智さんがここにランクインしていますね。イベルメクチンと呼ばれるアフリカの風土病の特効薬を発見し、開発しました。年間数千万人が感染し重症化すると失明化する病に対する特効薬だということで、2億人を病魔から守ったとも言われています。
大村さんは特に、生き方的にも面白い人で、見習うべきところがたくさんあります。
8. Robert Koch 『結核に関する研究と発見(1905年)』
受賞者の名前は知らなくても、この病気の名前は誰もが聞いたことがあるでしょう。結核を発見した人物です。結核を発見した3月24日は『世界結核デー』となっています。また、彼の弟子には北里柴三郎などがいて、みんな優秀な業績を上げています。
9. Severo Ochoa 『リボ核酸およびデオキシリボ核酸の生合成機構の発見(1959年)』
RNA(DNAの情報をもとに体を生成する物質)を体外で合成し作ることに成功したことで、受賞しました。
10. Karl Landsteiner 『人間の血液型の発見(1930年)』
誰もが知る血液型。その発見者まで知っている人は珍しいのではないでしょうか。ラントシュタイナーにより、A型、B型、O型(当時はC型と表記)が発見されました。*2
まとめ
いかがでしたか、人物よりも、その功績はよく知っている!というひとも多かったかもしれません。しかし、どれもが病気を理解し、治療に役立てるや、人々の命を救うという方向に向いていて、まさに人類の存続と発展のためにある研究ばかりでした。素晴らしいですね。
また、日本人が多いのも個人的には嬉しいです。今後も日本からノーベル賞受賞者が増えていくと嬉しいと素人ながらに思います。
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*1:Google scholarでMolecular structure of nucleic acidsと調べれば出てきます
*2:1910年にエミール・フォン・デュンゲルンとルドヴィク・ヒルシュフェルトにより、第4の型にはAB型という名称が与えられ、C型の名称はO型に変更された