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理系卒が、『笑ってはいけない 科学博士24時』に出てきた科学について解説してみる


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あけましておめでとうございます、ほけきよです٩( ᐛ )و 昨年も年越しはガキ使を見ていました。

今年はテーマが『科学博士』ということで、科学的な内容がいろいろとありました。

理系の院を卒業した私が、今回の科学ネタたちはどんな科学的根拠に基づいていたのかをなるべくわかりやすく解説します! 多少予想も入っているので、間違い等あればご指摘お願いいたします。

では行きましょう!

アイン・スガイン

ガースー黒光り研究所のシンボルですね

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物理学一有名な人物。光が波であり粒であるという"量子論"の基礎をつくった。 また、彼がこれを発見した1904年は「奇跡の年」と呼ばれる。ノーベル賞級の、世界を変えた理論を3つ *1も同時に打ち出した、天才。

後出しじゃんけん

ダウンタウンの老いがすごかったですね。

例えば、色名を答える質問を行った場合、赤インクで書かれた「あか」の色名を答える場合より、青インクで書かれた「あか」の色名(『あお』)を答える方が時間がかかる事をいう。

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脳は、言葉や動作等々に特定の概念(考え方の枠組み)を形成する。ジャンケンというと、無意識に勝てる手を出さないといけないという概念が出き上がっているため、その逆の負けるという動作を意識的にするのは困難、というわけです

セクシーパウダー

サンシャイン池崎斎藤工のコンボ

あくまで予想ですが、サンシャイン池崎の持っている容器が液体窒素を入れそうなものだったので。 液体窒素は-200℃くらいで沸騰して蒸気になります。なので、あったかいものに触れると一気に蒸発する。それを利用したものではないのかと思われます

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油とコップ

サイエンスクイズその1

  • 光の屈折率の関係

屈折率というのは、物質特有のもので、それによって光の曲がり具合が決まる。例えば、空気と水の屈折率は違うので、このように途中でお箸が折れ曲がっているように見える。

これをうまく利用した実験が油とコップの実験。 屈折率のリストはこのHPに書いている。 この中で屈折率が似たもの同士だと、光の曲がり方が同じなので、消えるように見えるというわけです。

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液体窒素ロケットパンチ

サイエンスクイズその1の罰ゲーム

これも、セクシーパウダーと一緒の原理。
液体窒素 : 気体窒素 = 1 : 約700
なので、膨張するとペットボトル内がパンパンになるというわけです。

炭酸水にビニール袋

サイエンスクイズその2

  • 熱拡散現象

ビニールの表面の熱が水に拡散するため、ライター程度の火の炙り方では溶けないことが知られています(昔トリビアの泉でも取り上げられていました。)

今回面白いのが、水ではなくて炭酸水。 何が起こるかというと、炭酸水の気泡によって、ビニールと水が触れていない部分が存在します。そこに熱を当てると、熱拡散することなく溶けてしまうというわけです。

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7連空気砲 風船爆破

2つ目のサイエンスクイズの罰ゲーム。

  • 酸素と水素の化学反応 (空気砲)
  • 油(リモネン)とゴムの化学反応 (風船爆破)

まず空気砲。酸素と水素はどちらも科学的には比較的安定なため、そのままでは反応しません。外部から何らかの刺激を与えてやる必要があり、今回は電気刺激を与えています。一旦反応すると、多大なエネルギーとなることが知られているため、このような爆発が起こったと考えられます。
化学式は { \displaystyle
\mathrm{2H_2+O_2 \to 2H_2 O}
}

次は風船爆破。油(みかんの成分、リモネンが樹脂であるゴムの重合反応を分解するために、溶けて風船が割れる、というわけです。

方正ライトオン

恒例の蝶野ビンタの前座

風船爆破による、上川リキッドを浴びた時に透明な蛍光塗料を浴びせられたんですね。

入り口ホワイトボード

藤原マネージャが入ってくる時にチラ見えするこの数式と化学式

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  • 左 : 不明。黒体輻射の式やグラフっぽい?
  • 右 : ワトソンクリックのDNAらせん構造

まず左。見づらいのと式が途中で切れているのとかもあって、いまいちわからないですが、扱っている数式の中身の記号({ \displaystyle
k_{B}T}
など)や、グラフを見る限り、統計力学っぽさを感じるんですよね。グラフはウィーンの法則っぽい。けど、数式が一致してなさそうなので、えらいひと、教えてください。

そして右、これはDNAでしょうね。右に書かれた化学物質5つは人間を形作る主要物質で、それぞれ上から順に

  • Hydrogen (水素)
  • Oxygen (酸素)
  • Nitrogen (窒素)
  • Carbon (炭素)
  • Phosphorus (リン)

です。下の構造式にあるA, T, G, Cは、アデニン・チミン、グアニン・シトシンです。 これらが2重のらせん構造を作ることで、DNAが構成されています。

ちなみに、このらせん構造を発見したワトソンクリックの論文は、たった1ページの論文*2なのです! 世界を変えるような成果を1ページにまとめられる。これほどカッコイイことはないですよね。

まとめ

ガキ使、今年も面白かったですよね!私は斎藤工西岡徳馬、そして山ちゃんビンタが最高でした。
また、こういうのを見ながら、科学というものを好きになってくれるちびっ子が増えてくれると、嬉しいです。

教育関係の皆様、ちびっ子に好奇心を与えるためにこういう実験を取り入れてください。 ではではっ

*1:光量子仮説, ブラウン運動, 特殊相対性理論です。どれも現在の物理学の礎となるものです。

*2:A structure for deoxyribose nucleic acids - Nature

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