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【今年はトポロジカル相転移!】何人知ってる?ノーベル物理学賞受賞者10傑


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こんにちは!ほけきよです

以前紹介した、ノーベル賞ページ関連の記事です。

以前の記事はこちら

www.procrasist.com

この記事でも紹介しているように、公式ウェブサイトには人気受賞者ランキングというコンテンツが有ります。 日替わりでランキングが変動しているようです。

私が物理系出身だったということもあり、今回は物理の10傑を紹介してみます*1。超有名人から、その道では有名だけどあまり知らない人まで、様々です。

あなたはどこまで知っていますか??

コレが10傑だ!(2016年10月8日現在)

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1. David J. Thouless 『トポロジカル相転移についての研究(2016)』

今年の受賞者の一人です。トポロジカル相転移と言うのは、数学(幾何学)的な概念を利用して新しい相転移を発見したと言うものです。 例えば、水が氷になったりするのが相転移というもので、そのようなものの相転移については古くからよく研究がされていました。 この理論が使えるのは超電導物質についてです。超電導になるかならないかをトポロジーと言う概念を用い説明した、と言った感じですね。

2. F. Duncan M. Haldane

こちらも2016年の受賞者です。

3. Albert Einstein 『光電効果の理論について(1921)』

物理学界ではおそらく最も有名な人物でしょう。この時期に2016年の受賞者の間を割って入る辺り流石です。 現代の物理の常識となっている、光が波であり粒であるという"量子論"の基礎をつくりました。 また、彼がコレを発見した1904年は「奇跡の年」と呼ばれることがあります。ノーベル賞級の、世界を変えた理論を3つ*2も同時に打ち出したのです。まさに天才ですね。

アインシュタイン論文選: 「奇跡の年」の5論文 (ちくま学芸文庫)

アインシュタイン論文選: 「奇跡の年」の5論文 (ちくま学芸文庫)

4. J. Michael Kosterlitz 

こちらも2016年の受賞者です。

5. Niels Bohr 『原子構造とその放射に関する研究(1922)』

量子力学の祖とも言える人物。ボーアの原子模型などは理系の高校生なら習うので、知っている人は知っていると思います。
また、祖国デンマークにはニールス・ボーア研究所という世界的にも有名な基礎研究所が存在しています。

マンガ 現代物理学を築いた巨人 ニールス・ボーアの量子論 (ブルーバックス)

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6. Marie Curie『放射能に関する研究(1903)』

放射能という言葉の生みの親です。『キュリー夫人』としても有名ですね。原子によっては放射能を放出する放射性物質(ラジウム)が存在することを発見しました。 この御方、実は2度のノーベル賞。さらに夫も娘夫婦もノーベル賞受賞者一家で5つのノーベル賞を受賞するという超エリート一家なのです。

この本、小学校の時読んだな。笑

キュリー夫人―ラジウムを発見した科学者 (学習漫画 世界の伝記)

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7. James Chadwick『中性子の発見(1935)』

原子は、+の電荷を持つ陽子と、-の電荷を持つ電子とで構成されると思われていましたが、チャドウィックは、「+でも-でもない、だけど質量は陽子と同じくらい」である中性子を発見しました。コレにより、原子の内部の構造が解明されました。
中性子も、放射能に深く関わるものです。ランキングが高いということは放射能関連は関心が高い人も多いのでしょうか。

8. J.J. Thomson 『気体の電気伝導に関する理論および実験的研究(1902)』

物理をしている人ならこの実験は今でもされています。J.J.Thomsonにより、電荷が発見され、電荷を測定できるようになりました。 ここから、さきほどのChadwickの中性子の発見などに発展していくわけですね。

9. Erwin Schrödinger 『新形式の原子理論の発見(1933)』

大学で物理学、特に量子力学を学んだ人なら10000%聞く名前です。また、一般人でもシュレーディンガーの猫という思考実験は知っている人が多いのではないでしょうか。
彼は、シュレーディンガー方程式を構築し、ボーアの理論では仮定していたところも数式で導出できるようになりました。コレにより、ボーアの理論をより強固なものにしたのとともに、現代の量子力学の体系を作りました。

生命とは何か―物理的にみた生細胞 (岩波文庫)

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10. Robert A. Millikan 『電気素量、光電効果に関する研究(1923)』

こちらも、物理学をするなら今でも実験の授業で出てくるほど有名な人物です。 ミリカンの油的実験という方法を用いて、今までは存在は知られていたが測定することのできなかった電気素量(電子一個あたりの電荷の大きさ)を測定しました。*3

J.J.Thomson, Curie, Millikan, Chadwickあたりの原子核発見の歴史をたどるには、こちらの本がおすすめです!

電子と原子核の発見―20世紀物理学を築いた人々

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まとめ

意外に知らない人、意外に知っている人、様々だったと思います。 個人的な感想は原子周りの構造把握に努めた人が多いなと言う印象でした。古典的な物理学から現代物理学へと変わっていくまさに物理学の転換点のあたりですね!

物理学は世界を知り、世界を変えていく学問です。 その天才の偉業によって少しでも物理学、もっと広くはscienceが好きになってくれる人が増えるといいなと思います。

それでは、また明日!

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*1:わかりやすさのため、多少の厳密性は無視しています。有識者の方はむしろ教えていただけると嬉しいです。

*2:光量子仮説, ブラウン運動, 特殊相対性理論です。どれも現在の物理学の礎となるものです。

*3:ちなみに、電気素量は1.602 × 10^−19C

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