こんにちは、ほけきよです。
お風呂って面白いですね!!いろんな非自明な現象が起こります!! ちょっと前に、人気があった記事がこちら
こういうネタ記事を他にもたくさん作っています。ネタ記事作っている時、正直かなり楽しいです! ネタ記事の書く手順やコツはまた今度に回すとして、今回はネタ記事を作る際に大事な、ある面白い現象をみた時に、どうやって分析していくかにフォーカスします。
題材
昨日ツイートしたコレ。
お風呂場の水が出っ放しだったんだけど、その水が面白い軌跡で流れてたから思わずパシャ。なんでこんな蛇行してるんだ? pic.twitter.com/xdZk3HN10B
— ほけきよ (@hokekiyoo) 2017年6月4日
※実は、このネタはネタ記事としてはボツになっちゃいました。なんでボツネタになったかもあとでわかります。
ネタ探し/感受性を高める
まず一番大事かつ、難しいのが、「気づく」こと。 これはアンテナを貼るしかないです。自分の普段の経験から、または何気なく目にしている風景なんかから、少年のような気持ちでいろんなことに疑問を持ちましょう!
「雲の流れってだいたい同じ方向だなぁ」とか、「なんで空は青いんだろう」とか「虹の色って決まってるのかなぁ」
とかです。今回のお風呂場の写真でいうとなんでウネウネしているの??というのが事の発端。バカみたいでしょ。でもこういうのが大発見に繋がるかもしれないんですよ、Serendipity*1って言います。
とにかく、疑問を持つことって大事です。
眺める。
疑問を持ったことに対して、なにをするか。まずは眺めます。 限られた事象の中から、いかに事実を抜き出せられるか、これも大きなポイントです。 このお風呂のウネウネ問題、眺めてみましょう。どんな事実がわかるでしょうか。
- 初めはサラーっと流れているが、途中でウネウネし始める
- ある程度曲がりきったところで水の流れは再び下方向になる
- 決して水の流れが上方向に向くことはない、曲がって90°まで
- 曲がったら必ず水が逆方向に向かう。結果ウネウネ。
とかね。とにかくいっぱい出しましょう。些細なことでも、解決の糸口になったりします。
知ってる道具で説明できるか考える
数学や物理など、学校で学ぶことは均等に与えられた道具です。それをどうやって使うかが大事なのです。 ここで私が知っていたのは
- 表面張力, 親水性っていうワード
- 力学、力の釣り合い
あたりの知識です。もちろん、ボヤァっとだけ知っていることはググったりしながら知識を補強します。*2 今回あたりをつけたのは表面張力。調べてみると、Youngの式という釣り合い式があるようです。
(図は協和界面科学株式会社より引用)
これら道具を用いて、私が立てた仮説はこちら
水が曲がっていくのは"重力<壁側の表面張力"によって引っ張られるから
水は絶えず出続けている。90°以上になったら水が溜まるので、"重力>表面張力"になって、下に落ちる
水が下に落ちるときは、"水の表面張力"によって逆方向に引っ張られるため、ウネウネする
絵にするとこんな感じ*3
計算する/オチを作る。
ここまでが仮説検証です。最後はこの仮説を計算で検証し、ネタ記事としてのオチを作るフェーズです。ネタ記事の落とし所として見せなければいけないポイントは2つあります
① クソ難しい数式を出して全力感を出す
② 誰にでもわかる計算結果を出す
①は、「やべえwwww」と笑ってもらうことが大事なのです。勢いよくくそ難しい数式を書きなぐる。これだけで全力で解いているという雰囲気を伝えます。
②は「結局何をやったの」を明確にするために必要です。ここで狙っていた計算結果は水道代という結果でした。つまり、 「写真から流量を出し、どのくらい水道代がかかったかを算出する。」 としたかったのです。こういうオチにすることで、誰もが知っている領域にまで近くことができ、イメージを持ってもらえるというわけです。結構ここは魅せ方として考えなければならないポイントです。
結果、このネタはボツになりました。なぜかというと計算が複雑で難しいからです。*4 さすがに界面活性の力学は難しい上に、流動体なので計算するのが超難しいです。 なので、定性的にしか把握することができず、インパクトのある結果を出せないのでボツとしました。
まとめ
いかがだったでしょう。ボツネタですが、どうやって理系の人間が現象を把握し、ネタを作っているかがイメージしてもらえたかと思います。
最後にサマリーとして、どういう回路でネタを作るかをまとめておきます。
・アンテナを張り、あらゆることに疑問を持つ
2. 仮説を立てる
・徹底的に眺め、些細なことでも気づきを抽出する
3. 道具を定める
・既知の道具との関連付けをする
・知識の薄いところは調べながら補強
4. 仮説検証をする
・道具を使って仮説が正しいか計算する
5. 着地点を考える
・インパクト材としての計算過程
・誰でも一発でわかる着地点の意識
実際これって、ほとんど「研究の進め方」と同じような気もします。 物事を理解する上で役にたつと思いますので、是非是非実践してみてください!